― 当院の 「ガイドラインに基づく医療」 の考え方 ―
医療情報はあふれています。 だからこそ 「基準」 が必要です
当院では、 時折インターネットやご友人から得た医療情報についてご質問をいただきます。 現代は情報が多すぎる時代とも言えますが、 それらの真偽をすべて即座に判断するのは困難です。
そうした背景の中で、 当院が大切にしているのが 「ガイドラインに基づく医療 Guideline-Concordant Care 」 です。
ガイドラインとは 「科学的に信頼できる診療の道しるべ」
ガイドラインとは、 日本循環器学会などの各専門学会が、 最新の科学的根拠(エビデンス)に基づいて作成した 「患者さんにとって最も利益が大きく、 安全性が高いとされる診療指針」です。
医師の経験や直感も大切ですが、 それだけに頼ると見落としやばらつきが生じかねません。 ガイドラインは、 診療における判断の軸として機能します。
ガイドラインは膨大かつ進化し続けています
実際、 ガイドラインは一つや二つではありません。 医学の進歩とともに毎年多数のガイドラインが発表・改訂更新されており、 当院の専門領域だけでも欧米のガイドラインも含め100を超えています。 しかも内容は極めて専門的で詳細です。
もはや医師一人の努力だけでそれらを把握し、 診療に活かすことは困難です。 そのため当院では、AIや電子カルテを活用し、 「組織としてガイドライン準拠の医療」を実現しています。
慢性疾患には「いま」だけでなく「未来」を見据えた治療を
高血圧、脂質異常症、糖尿病、心不全、心房細動といった慢性疾患は、初期に自覚症状が乏しく、気づかないうちに進行することが少なくありません。
当院では、そうした病気に対し「今の状態を治すこと」だけでなく、「5年後・10年後も健康でいられること」を重視した診療を行っています。
採用ガイドラインはホームページで公開・更新中
当院で採用している主要なガイドラインは、ホームページ上に明記しています。各ガイドラインが改訂された際は、内容を随時更新し、最新の診療方針を共有しています。
30~60代の方へ:変化の多い時期だからこそ “ブレない医療”を
当院には、30~60代の働き盛りの方や、人生の次のステージに差し掛かった方が多く通院されています。
生活習慣、家族環境、仕事上の変化など、体と心の両面で課題が多くなるこの年代において、信頼できる “ブレない医療”を提供することは、 私たちの重要な責務と考えています。
「年齢で治療をあきらめない」 当院の高齢者診療の考え方
当院には70歳以上の方も多く通院されていますが、私たちは「年齢=治療制限」ではないという立場を明確にしています。
当院では、暦年齢(カレンダーエイジ)ではなく、実際の身体機能・生活能力・併存疾患の有無といった 「フィジカルエイジ(身体的実年齢)」を重視した診療を行っています。
筋力や認知機能、日常生活能力が保たれている方には、年齢にかかわらず積極的な治療を行います。 一方で、体力や臓器機能の低下が見られる方には、安全性を優先した治療を選択しています
「その人にとって最も価値ある医療」 を提供します
たとえば、
- 副作用の少ない薬剤を優先
- 多剤併用(ポリファーマシー)を避けた薬の整理
- 過度な検査・処方を控えた診療設計
- 通院・服薬のしやすさや介護状況も考慮した柔軟な対応
といった工夫を通じて、 一人ひとりにとって最適な医療を提供しています。
一律ではなく 「パーソナライズされた標準治療」 を
ガイドライン準拠の医療は、当院の診療理念の柱です。けれど、それは画一的な “マニュアル通りの医療”ではありません。
私たちは、科学的根拠に基づきつつも、患者さんの年齢・体力・価値観・生活環境を尊重した「個別最適化された標準医療」を目指しています。
どうぞ安心してご相談ください。
