橋本病

CHRONIC THYROIDITIS

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、体内の甲状腺ホルモン作用が通常よりも低下した状態をさします。
原因は多岐にわたりますが、成人の甲状腺機能低下症で最も多いのは慢性甲状腺炎(橋本病)です。

慢性甲状腺炎(橋本病)

甲状腺を標的とした自己免疫が関与する病気ですが、甲状腺の大きさや甲状腺機能が正常に保たれている場合は、基本的に治療は必要ありません。

機能低下症をきたす場合はホルモン補充療法を行います。また妊娠中は、より慎重なフォローアップが必要になります。

症状・徴候

甲状腺機能低下が進行した際は、無気力、疲労感、眼瞼浮腫、寒がり、記憶力低下、眠気などが生じることがあります。一方で、軽度の甲状腺機能低下例では症状や所見に乏しいことも多いです。甲状腺の腫大を認めることがありますが大きさは様々で、呼吸困難や声がかれるなどの圧迫症状は比較的まれといわれます。

なお、先天性の甲状腺機能低症はクレチン症とよばれ、新生児スクリーニングの対象となっており、早期に治療を開始すれば予後良好です。

検査

血液検査を行い、甲状腺刺激ホルモン(TSH)と甲状腺ホルモン(FT4, FT3)濃度から機能を評価します。甲状腺の自己抗体である抗サイログロブリン抗体や抗TPO抗体などを測定します。生化学検査では、血中コレステロール値をはじめ甲状腺ホルモン作用が影響しやすい項目も確認します。必要時は甲状腺エコーで画像評価を行います。

治療

甲状腺機能が正常で症状・徴候がない場合は治療の必要はありません。

甲状腺機能低下症を呈すれば、甲状腺ホルモン補充が必要になります。通常は合成T4製剤(レボチロキシンNa)の内服治療を行います。服用量はホルモン値を確認しながら、年齢や合併症、心疾患の有無などを考慮し調整します。

その他の原因

上述した橋本病の他にも、他疾患の治療経過(甲状腺手術後、放射線照射後、バセドウ病の治療過程、破壊性甲状腺炎の回復期など)で生じることもあります。

先天性甲状腺機能低下症や、下垂体腫瘍などによる下垂体性の機能低下症、甲状腺ホルモンの作用機構に異常があるものなどが挙げられます。

甲状腺の概要は甲状腺疾患を参照ください。

甲状腺疾患

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